一つの作品が生まれました。
ラウラさんが作品着手してからかれこれ1年以上経ったのでしょうか、
これは長く険しい道のりでした(涙)。

ラウラさんが一生の思い出として残るものを作って欲しいとの思いから、私は少し背伸びした技法を用いて素晴らしい作品を作って頂こう。と秘かに思ったのでした。・・・・・・・・・・これが凄い道のりになるとは想像していませんでした。ハイ
大体は、その方がステップアップしていく技法を身につけてから作品に取り組むのが常ですが、
彼女はいつまで日本にいるかは分らないので早めに研ぎ出し蒔絵作品を提案しました。
イタリア人にとっては前代未聞の研ぎ出し。なんて高い壁に登ろうとしたのでした。

以前、在日大使館員の方に蒔絵体験をしたときに、
「これから使う蒔絵筆は猫の毛です」といった瞬間、
「その猫はあなたが殺したのか?」「いえ(汗)違います」「じゃ誰が殺した?」
・・・・凄い喰いつきっぷり・・・・・・(汗)・・・・・結局入門しました。

今までの凄い会話録
・「明日は教室やらないの?」「はい明日はお休みです」「なに?もっと働きなさい」・・・・イタリア人が言わなくても(汗)
・「ラウラさんの英語は早口だから、ほかの外人との会話が楽になりました」「授業料払いなさい」(泣)
・「漆がつくとかぶれますよ」「かぶれたら化けて出るわよ」(怖)
・「蒔絵は時間がかかるわ、いつになったら仕上がるのよ~(怒)」「はいもうすぐですよ」(縮)などなど
そしていつも「チャオ」といって去っていくのでした。

技法をまだマスターしていない方に新しい技法で作品を作るのは無謀です。
通訳のSさんも相当骨を折ってましたが、彼女がお休みの日なんかは私もクタクタにのびてました。

 

それが、ウウッ・・・・・ウウッ・・・・嬉しいよ~~~遂に完成したのでした。
勿論彼女もご満悦。
兎に角解放された嬉しさと、やり切った嬉しさと、苦難の数々・・・・・・
遂にやりました。

 

美しい芸者蒔絵。
ラデンの使い方、色の選び方また入れ方、どれも独自の方法で
とても時間をかけていました。
ラデンは丸く打ちぬき、それをピンク、青、緑と色分けしてから貼るのです。
今度パーティーでデビューさせるそうです。
彼女のはしゃぎっぷりが目に浮かびます。
兎に角バンザイです。

2011年12月3日