私は以前お酒が大好きでした。
あの脳がマヒしてくる感覚。
理性や普段無意識に抑え込んでいるものを開放できるから
なくてはいられない。
そして誰かと呑むとタガが外れやすいし、
外すためにお酒の力を借りたり。
飲み過ぎて記憶が無くなった次の日なんか、友人は「あなたしゃべってたよ」と。
覚えてないのにしゃべってたって「そいつは誰なんだ?」
全く不思議な飲み物です。

しかし、作品創りをしていると自分と向き合う事になるのですが、この時はこの上ない充実に満たされます。
心は凪の様態になり、それが飾らない自然な自分自身だと実感します。
するとお酒を飲むとハイになりやすい為、凪の状態から乱れます。
ハイになった翌日などは自然にダウンしていきますよね。
深酔いした次の日なんか最悪に鬱っぽくなったりして、そしてそれが凪の状態に戻るのに時間が掛かったり。
これって自分自身を見失ったりしますよね。
なんて思ったりします。
実際はそんなに深く考えないで楽しんでるだけなんですけどね。この楽しむ事の質が問われます。
ただでさえ情報が多いので、いくらでも楽しむ方法があるからね。
この凪の状態の愛しい自分に蓋をして、無理すると虚栄心なんかが出ますよね。
世の中はまさに狸の化かしあい見たいに見えてしまいます。

蒔絵とか好きな事とかで集中する事によって凪の状態が本当の自分、大事にすべき時間と感じて
自然お酒が飲めなくなってきました。
必要なくなってきたし、凪の自分から離れるのが惜しいんですね。
いつも平常心、そしていつも凪を取り戻せる状態こそ至高と思える今日この頃です。

2022年5月24日