消え行く伝統

 今日は、白金の教室でした。
そこでの話題で、『漆職人で継続困難な職種ってなんですか?』と聞かれました。
 多々ありますが、今日は下地について話しました。

 下地?って。
下地はとてもとても重要です。でもとても目立たないのと、
下地ってなんですか?と聞かれる位ですから、ほとんど知られていない職業ですね。
 漆器の場合、木地師がいてそこに下地をしてから漆を塗るわけですが、
下地をしていないと、木が漆を吸い込んでしまい綺麗な塗りになりません。
また、丈夫にならないし、そもそも下地がしてなかったら割れたり歪んだりととても使えません。
 って位大事だけれども、後継者がいません。

20,8,11大森さん下地  20,8,11大森さん下地 (11)

 やはり塗りや、華飾である蒔絵に目が行きがちです。
そもそも下地漆はとても硬く引き締まる為、砥ぎが大変です。
そして幾度となく縫っては砥ぎをします。
 手間が掛かる割りに工賃も安い為に後継者がいなくなりました。

20,8,11大森さん下地 (20)   20,8,11大森さん下地 (41)

 伝統が一度廃れたら元には戻らないのではないでしょうか?

で、教室での話題では、
これだけ、大事な伝統文化が易々消えていくなんて、日本とはなんだ?
本当に大事なものに気づいていないのかも知れないですね。

 地味ですが、漆文化にはとても重要な事です。

生徒さん作品 ⑩

  先日、ある男性の生徒さんと話をしていました。
普段は会社にお勤めで、蒔絵を始めるまでは芸術は皆無の生活だったそうです。
 実際、男性は仕事の為や社会との繋がりの為に生きていると言っても過言ではないでしょう。
ですから、芸術に触れる機会は少ないでしょう。というか興味ない方が多いかと思います。

作品 (13)

 その生徒さんは、技術はあります。
そりゃ若いから、目は良いし、根気は続くし・・・・。
 私もそうでしたが、若いときはテクニックに走ります。
「どうだ、こんなに凄い技術が出来るんだ、見てくれ」みたいに、
おのずと他の作品を見るときにもそれは適用されます。
「なんだこの方は、名前の割りに技術が足りないんじゃないの?」とか
「何でこれが国宝なの?有名なの?自分の方がもっと出来るじゃん」
・・・・・なんて思ったりしてました。

作品 (12)

  

 

 

 

 

 で、その男性は、簡単なところは手を抜きました。
本人は無意識なので分かってはいませんでしたが、
「何で手を抜いたの?」と聞きましたら、
「えっ?分かるんですか?」と
 全て画面に出ます。その方の奥深くまで。
料理も、音楽も、絵も人間業は全て出ます。
そう思うと極めるとは、自分自身を磨き、質の高い物を生み出し
感化を与える事が芸術の役割ではないでしょうか?
 日本のそれは表現や奥深さは世界一級です。
男性の皆様、今一度日本の役割を考えませんか?

作品 (20)

Around the world

  最近入校される方が増えましたが、海外の方もいらしてとても賑やかで戸惑いすらあります。
イタリアはローマ出身のラウラさん。
最初は押しの強さで圧倒されましたが、それはお国柄の違いでして、とても寡黙にご自分に向き合う方で、
蒔絵に興味を持つくらいですから、精神は東洋的
「蒔絵は瞑想にもにた集中が必要」とご自身とまともに向き合われています。
 私も最初の印象と違い学ぶところがあります。
大胆で挑戦的すが真っ直ぐな印象の蒔絵をされます。

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 マリアさんはアンゴラ出身。大使館の文化部の方で、
とても話好きです。陽気で気さく。
蒔絵はオリジナリティに溢れています。
今後の作品が楽しみです。
 たまには息もつかせて下さいって位に話されます。

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 飛び入り参加は、パリのサルドリーナさん。
ダンサーの彼女はとても陽気で音楽好き。
クルーズでダンスをしながら世界中を駆け巡っているそうです。
 私はサルサが好きで、流していたら踊りだす勢いです。
そして、世界中の曲20,000曲以上を私にプレゼントして下さいました。
「この音楽を聴いたら私を思い出して」なんて恋する街パリっ子そのものですね。

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 蒔絵を伝えたくて教室を始めましたが、最高です。